アートイベント「沿線10」(沿線展)に参加する 岡野 真人さん 南湖在住 36歳
湘南地盤に 視野は世界へ
○…地元ゆかりの作家10人の才能を広く世界へ発信していこうと湘南エリアで例年開催している「沿線10」に選出された。今月7日から19日まで片瀬海岸Gallery‐Tで作品を展示。一見鮮やかなVW(フォルクスワーゲン)車だが、その奥にサーファーが描かれていたりと、注意深く見るほどに別のモチーフが現れる独創的な作風。「この絵何なんだ?ってところから面白さを感じてほしい。作品に込めたポジティブなパワーにも触れてもらえると嬉しいですね」。
○…逗子生まれ。少年時代に近所の画家宅に通ううちに描く楽しさをおぼえ、中高生時代を過ごした米国で個性を伸ばす雰囲気を吸収した。大卒後に会社員になったが、創作とのかけもちを悩んでいた時に野獣派画家と呼ばれる山川茂氏に出会った。「80歳を超えた先生から”自分は絵で食っている。何故なら絵で食べていこうとしているからだ”と言われて何だか凄い衝撃を受けたんです。個性を磨けば人に見てもらえるものが創れるという考えを教わった」。30歳で退職、氏が暮らす伊豆で創作に没頭した。伊東のパン屋を借りた最初の個展から数年。作品への評価も得て今では活動の場は全国へ広がっている。
○…結婚を機に茅ヶ崎へ移住。日中は絵を描いて夕方は海でデッサンを起こしたりと、創作漬けの毎日を送る。趣味の音楽ライブを観に行っても「エネルギーを貰えるのがいいですね。早く帰って絵を描きたくなるんだけど」と、絵を描くことがどうしても生活の軸となってしまうことに苦笑いの表情を見せる。
○…「将来は海外で評価を得られるような活動をしていきたい。自分の価値観を広めたい」。これまでNYやマイアミ、スイスなどのアートフェアに参加し、作品は全て完売させるなど手応えも感じている。「自由な雰囲気や若い文化が根付いていて面白い」という茅ヶ崎をベースにしながら、絵に込めたエネルギーをいよいよ世界へ発信していく。
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