茅ヶ崎郷土芸能保存協会の会長を務める 青木 昭三さん 柳島在住 78歳
伝統の技を後世へ
○…11月27日(日)に市民文化会館で行われる「第39回茅ヶ崎市郷土芸能大会」を主催する茅ヶ崎郷土芸能保存協会会長。会長を務め6年になる。同大会では14演目を上演。「おかげさまで39回を迎えることができました。『地元には面白い文化がたくさんある』ということを知ってもらい、長く続く大会を目指します」と話す。
○…同大会に出演する市指定重要無形文化財「柳島エンコロ節」の保存会に所属し、こちらでは副会長を務める。同会には市内の約30人が所属し60代前後の男女が中心に活動。「エンコロ節」とは江戸時代から港町で歌われてきた無病息災を願う祝歌。幼い頃から知っていたが、本格的に始めたのは18年前友人の誘いがきっかけだった。想像以上に歌は難しく習得には数年を要した。「打楽器を使わず声のみで表現するのでごまかしはきかない」。練習を重ねる中で地元への愛着を改めて感じ、生まれ育った柳島の伝統を絶やさぬよう気持ちを込めて歌い続けている。また中学校などでも子どもたちに精力的に教え、その努力が実を結び後継者も見つかった。「後継ぎができて安心しています。でも長い継承のため活動を緩めてはならない」と決意を改める。
○…柳島生まれ。高校卒業後兄の農業を手伝い、その後農協に勤めた。「その日やるべきことは必ずその日のうちに終わらせる」と上司に日々言われた言葉が今でも染み付き「せっかち、短気」と言われることも。その反面仕事が早く責任感があると周りから評され、自治会長など地区の責任者を数多く務めてきた。「人に頼まれると断れないんです。人に恩返しする気持ちで職務を全うしています」。
○…今後の目標は「郷土芸能の伝承を続けること」ときっぱり。また「郷土芸能はやる者がいるだけでは成り立たない。見て楽しんでくれる観客があってこそ。だから観客への感謝を忘れずに取り組んでいきたいですね」と意気込んだ。
|
<PR>