関東実業団リーグ準優勝へ導いたTOTO女子バスケットボール部監督 杉田資典(もとのり)さん 今宿在住 42歳
想いは今もサポーター
○…「選手には結果にこだわるのではなく、バスケを通じ、人として成長してほしい」。TOTOの実業団女子バスケット部に監督として3月に就任。このほど関東実業団リーグで創部後初となる準優勝へとチームを導き、9月のJIC全国競技大会で指揮をとる。「自分に替わった途端、結果が出ちゃいました、なんて言うと怒られるかな」。大きく広げた口で笑う声は周りにも聞こえる程だ。
○…生まれた小田原の海では小学校の友達と釣りに出かけ、食卓に魚を持ち帰ることもしばしばあった。「こんなに山盛りの鯵の唐揚げを母親に作ってもらって」。手振りを交えた大きな表現で聞き手を惹きつける。剽軽なところは2つ上の兄譲り。なぜか兄の背中を追うように小中高と同じ学校に進学した。
○…「当時キャプテン翼やスクールウォーズに憧れて、サッカー、ラグビーに挑戦したんです。その前は剣道やソフトボールもしていました」。バスケットを始めたのが入社後というから驚きだ。「でもバスケが一番でしたね。練習量は強豪にだって勝ってましたよ」。笑うと目じりにできるシワが明るい人柄を際立たせる。
○…TOTOのプレイヤーだった頃、最愛の妻と結婚し、娘と息子を儲けた。「娘もバスケットをやっていました。就任前から女子チームの試合観戦に連れて行ってたんです。それがきっかけかな」。以前はサポーターの1人としてチームを応援していた。創部したてはユニフォームも自費だった同部。現在は社員の善意でできた「サポーターズクラブ」からの応援が基盤となっている。「感謝すべき大事な存在、自分はまだ微力」と謙遜する自身は全選手にメールを送る日課を着任以降欠かしていない。「彼女たちの大好きなバスケを続けさせたい。精神的な支えでいたい」と真剣な目で話す。「将来はオリンピックに出られるような選手を育てたいです」と夢をこっそり教えてくれた。
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