団体「REALこども支援」代表 門脇 匡志さん 平和町在住 43歳
日常生活で”こども支援”
○…「“食べる”という日常生活の中に、ささやかでも支援を取り入れれば、無理なく継続できるでしょう」。キッチンカーで営業準備をしながら、にこやかに口を開く。新型コロナによって目に見えない困窮者が増加していると感じ、「特にそのしわ寄せが子どもたちに向かっている。現実は根が深い」と心を痛めた。設立した団体「REALこども支援」は、現実を注視しながら、公に広め、支援を募り、助成金に頼ることなく活動を続けていくという意味が込められている。
○…横浜市出身。大学生時代のアルバイト先のオーナーが充実した多店舗経営をしていたことに憧れ、将来の独立を夢みた。卒業後は大手飲食グループに就職し、料理や運営を勉強。26歳で「学んだことを外国で試したい」と渡豪。ジャズの生演奏が流れるレストランで修業を積んだ。帰国後、結婚。一時期北海道に暮らし、再び神奈川へ。「継続した堅実な運営がいかに大切か学んだ」という、無借金経営を続ける飲食店の料理長や店長を経て、2年前に独立。鶏料理をメインに扱うキッチンカー「RO(ロ)ITON(イトン)」を開業した。
○…好きなものは料理と音楽、そして海。お気に入りの曲をかけながら料理をし、一日の終わりに海を眺めリセットする。「至福の時間ですね」と頬を緩める。「お金のかからない趣味がいいよ」とよく口にしていた父は現在、学童で趣味の将棋を子どもたちに教えている。「年齢を重ねたら、私も子どもたちに何かしてあげたいと思っていた」。今がそのタイミングだった。「目標は、この支援が全国のモデルケースの一役になること。夢は、たくさん笑って過ごせたなと満足して逝くことかな」。鶏が揚がる美味しそうな匂いが漂いはじめた。
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