平塚産農産物のPRキャラクター「ベジ太」を活用した地産地消の輪を広げようと、平塚市農水産課職員が10日、手作りの絵本「おいしくたべよう!!」を110部増刷、市内全小学校や公民館などに配布した。
絵本は昨年11月、職員の手作りで15部作成。市役所の窓口や図書館などに置かれていたが、親子が手にとって楽しむ姿も見られ、好評だったという。
絵本のあらすじは、市内の小学校に通うコウくんとクックちゃんが、野菜をおいしくたべる方法を訪ね歩くという物語。平塚中郡保育士会が食育のため、市と協力して作成、活用していた「ベジ太紙芝居」の筋立てを基にしている。
同課職員の望月佳裕さんらは「紙芝居は保育園の読み聞かせなどに使われていましたが、絵本ならもっと広く親しんでもらえるはず」と絵本作りを発案。絵本に詳しい図書館や農産物に詳しい神奈川県農業技術センターなどに助言をもらいながら、紙芝居を絵本に仕立てた。
編集を担当した職員の石森絢夏さんは「イラストや写真を多く使って読みやすさに配慮した」と話す。クイズ形式で出題された畑の写真をめくると、野菜の名前がわかる仕掛けなど、手作りならではの工夫も施されている。
増刷分は、職員5人が1日がかりで作成。材料となる厚紙やテープは協力の申し出のあったJA湘南から提供してもらい、市の予算をかけずに仕上げた。
絵本に登場する「ベジ太」は2011年、市に依頼された東海大学の学生達がデザイン。市内イベントや直売所、スーパーの野菜売り場でポスターやのぼり旗などに活用され、地場農産物のPRに活躍している。
市はこれまで、「ベジ太のうた」や「ベジ太体操」を作ったり、給食で地場産物を使う「ベジ太給食デー」を設けたりと、キャラクターの認知度を上げる工夫も展開してきた。望月さんは「子どもたちにはかなり知られてきました。絵本の読み聞かせをする保護者の方にも知ってもらい、地元農産物の販売促進につながれば」と話している。
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