一人遣い人形浄瑠璃の芝居活動を行う「湘南座」が、今年で創立25周年を迎える。郷土平塚の伝統芸能の継承・発展に貢献してきた活動の集大成として、6月20日に平塚市中央公民館で記念公演を開催する。
湘南座は、女性のみが演じる事を許される乙女文楽の伝承者、桐竹智恵子さんが指導した、県立高浜高校や県立茅ヶ崎高校の文楽部を卒業した女性を中心に結成された。三人遣い人形浄瑠璃の形態が主流の中、1体の人形を1人で操る一人遣い人形浄瑠璃の文化継承に努めている。現在は9人で活動し、公演に向けて週に約2時間、高浜高校の生徒も交えながら練習を行う。
「人形浄瑠璃は物語を語る義太夫、三味線を弾く三味線弾き、そして人形の三位一体が重要」と湘南座座長の宮川利男さん(72)は話す。湘南座が演じる一人遣いでは、本人の動きがそのまま人形に伝わってしまう。高浜高校在学中に人形浄瑠璃と出会い、30年の芝居歴という中村恵子さん(56)は「普段の動きと人形とでは動きに違いを出さないといけない」と話す。
演目によって操り方が異なるなど、人形と一体となって体を動かす難しさに直面しながらも、メンバーは奥深い伝統の一人遣いを追求する。
近年、若い人たちが伝統芸能に触れる機会が減少していることを宮川さんは危惧する。「人形浄瑠璃を含め、平塚にはたくさんの芸能がある。伝統文化に触れてもらい、多くの人に見ていただきたい」と話した。
公演は6月20日(土)午後1時開場、1時30分開演。市中央公民館4階小ホールで入場無料。
問い合わせは湘南座友の会丸若さん【電話】0463・55・4542。
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