大原高校 弓道、重量挙げで全国 来年完校 有終の夏へ
大原高校弓道部とウエイトリフティング部の3年生が、8月の全国大会に出場する。来年3月で完校を迎える校史に名を刻もうと、「最後の夏」に向けて気合もひとしおだ。
弓道部男子団体は、第15回紫灘旗(したんき)全国高校遠的弓道大会(8月17日〜・久留米)に初出場を決めた。
遠的は、60m先にある直径1mの的を射る競技。短的と比べ距離は2倍以上に伸び、矢も細く風の影響を受けやすいため、高い技術と集中力が求められる。
大会には征矢(そや)秀隆さん、秦野朗さん、吉川瑞樹さんに、補欠の関口恭平さんを加えた4人で臨む。最初に矢を射る大前(おおまえ)を任される征矢さんは、「競技中は矢を当てることで頭がいっぱい」と話す。顧問の神園祐一教諭も「失敗を立て直すことができるようになり成長を感じる」と信頼を寄せる、部内のムードメーカーだ。
遠的は大会数が少なく、練習環境の整備も難しい。同校の弓道部は、サッカー部などが休みの合間にグラウンドを貸し切って練習を続けてきた。吉川さんは「完校前の本当に最後の大会。プレッシャーをはねのけて、上位入賞を目指したい」と意気込んでいる。
集大成「悔い残さず」
ウエイトリフティング部の野川明寛さんは、昨年に続き2度目となるインターハイ(8月2日〜・長崎)の舞台に立つ。
野川さんは高校進学後、「大原の伝統を絶やしたくない」とウエイトリフティングを始めた。部員数は1人。部内に競争相手がおらず孤独な活動を強いられたが、1年目で関東大会6位に入賞するなど頭角を現し、昨年の冬の関東では優勝を飾った。
顧問の井上正美教諭は「本来の力を発揮すれば、黙っていても結果はついてくる」と実力を評価し、精神面での成長が飛躍の鍵になると話す。
練習では怪我をしないことを目標の1つに掲げてきた野川さん。しかし長年の負担が腰を襲い、今年6月にヘルニアと診断された。現在は体幹トレーニングが中心。「夢だったらいいのにと何度も思った」と体は満身創痍だ。それでも「井上先生がトレーニングに付き合ってくれたことが大きな支えになった」という。
10月には、同校OBで野川さんのインストラクターも務める草間伸司さん(27)と、国体への「アベック出場」も控えている。3年間の集大成を前に、野川さんは「努力はきっと結果に繋がる。最後の夏に歴史を残したい」と力強く語った。
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