波の力を利用した高効率・低コストの電力獲得にむけ「平塚海洋エネルギー研究会」が9日、発足した。平塚市と東京大学生産技術研究所が協力し、市内外の企業、団体が参画する。事業規模はおよそ10億円で、国の補助金を活用しながら、2020年度中の波力発電を目指す。
虹ヶ浜の沖合1Kmにある平塚沖総合実験タワーでは、これまで45年以上にわたり海洋・気象データが蓄積されてきた。昨年度、国の地方創生加速化交付金を得た平塚市は、地域資源の海を活用した波力発電分野での新産業の創出にむけ、タワーを管理する東京大学に業務を委託した。
現在、東京大学では岩手県久慈市で波力発電装置の開発を進めている。研究会では、この改良型となる2号機の実証実験を進める。20年度までに発電装置3台を平塚新港(千石河岸)に接続し、一般家庭50世帯分にあたる合計出力150kw以上の発電を目指す。
さらに研究会では、全国におよそ4千カ所ある漁港・港湾に発電装置を普及させ、50年までに国内電力のおよそ10%をまかなうという青写真も描いている。
平塚プレジール(八重咲町)で開かれた発足式には平塚市と東京大学、海洋エネルギー分野への参入を検討している企業の関係者ら63人が出席した。
研究会の代表を務める林昌奎(リム チャンキュ)教授は、「(波力発電の周知や実証実験に)時間はかかると思いますが、15年後には花を咲かせたい」と実用化に意欲をみせた。
研究会では今後、海洋エネルギーの周知にむけ、関心のある企業や市民むけに講習会なども開いていく。
平塚版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>