高齢者の安心した暮らしを守るため、介護・福祉・健康・医療の各分野について総合的な相談窓口としての役割を果たす「地域包括支援センター」=写真=。65歳以上の人口増加を受け、市内では10月1日から2拠点を増やす。
地域包括支援センターは2005年に改正された介護保険法に定められ、各自治体に1カ所以上の設置が義務付けられている。市内では06年から設置が始まり、現在は市内全域を網羅する形で8拠点が「平塚市高齢者よろず相談センター」の愛称で稼働している。
各事業所には保健師または看護師、社会福祉士、主任ケアマネジャーが常駐し、電話相談の窓口となっている。健康相談や悪質な訪問販売、消費者被害に関する相談など高齢者が抱える暮らしの悩みについて専門的なアドバイスが受けられるほか、身近に高齢者がいる親族や近隣住民の相談も受け付けている。
センターを設置するのは自治体だが、平塚市では市から委託された主に社会福祉法人が運営を担う。市高齢福祉課によると、市内にある8事業所の年間委託料はおよそ2億円(15年度)。
市は10月から旭南(出縄・万田など)と旭北(日向岡・公所など)の両地区を管轄する事業所「あさひ」を「あさひみなみ」に改称、管轄を旭南に限定し、新設される「あさひきた」(アースサポート(株))が旭北をカバーする。同様に、現在「富士白苑」が管轄するなでしこ(唐ケ原・撫子原など)・花水(桃浜町・龍城ケ丘など)・港(高浜台・夕陽ケ丘など)のうち、港地区を新設される「みなと」(済生会)が担当する。
さらに、来年4月からは「ごてん」が管轄する中原(御殿・中原1丁目など)・南原(南原)・松が丘(東中原・新町など)のうち、松が丘を新設される「まつがおか」(伸生会)が引き継ぐ。「とよだ」が管轄する金田(寺田縄・入野など)・城島(大島・小鍋島など)・豊田(豊田平等寺・南豊田など)・岡崎(岡崎・ふじみ野)のうち城島と岡崎は「おおすみ」(湘風会)へ。「ふじみ」(惠伸会)が「ゆりのき」管轄の富士見(桜ケ丘・上平塚など)を担当。これでセンターは5つ増え13カ所となる。
地区の細分化について高齢福祉課の担当者は「(団塊世代が75歳を迎える)2025年を見据えた対応で、65歳以上の人口が多い地域を中心にサービス低下を防ぐため」と回答した。 同課によると市内の65歳以上は6万7326人(16年1月1日現在)で、人口に占める割合は26・3%。
相談受け付けは月〜金曜午前8時30分〜午後5時。
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