最新の浸水予測を表示 大磯町が防災ガイドマップ作成
大磯町は、地震・津波・風水害などの災害から身を守るために必要な防災情報をまとめ、避難所や災害時の危険予測箇所を地図に示した防災ガイドマップを作成した。地図には神奈川県が今年3月に公表した最新の津波浸水予測が盛り込まれている。
防災ガイドマップはA1判で両面フルカラー。折りたたむとA4サイズになる。県が見直しを図って3月に発表した津波浸水予測をもとに、慶長型地震を想定した浸水域を地図に表したのが特徴だ。平塚市との境を流れる花水川付近では、浸水の深さが建物の2階軒先まで達すると予測している。葛川河口周辺もこれと同程度の浸水が起こる危険性があり、この区域は元禄型関東地震と神縄・国府津―松田断層帯の連動地震を想定した浸水深を表示した。
また、避難所や要援護者を収容する施設・津波避難ビル・防災倉庫・災害時に使用できる井戸の位置なども網羅。町内各地点の標高と、津波から避難する際の目安となる10mと20mの等高線も示した。災害用伝言ダイヤルの使い方や防災行政無線メールに関する情報も載せている。
大磯町は2010年度に津波と洪水のハザードマップを作成。町危機管理対策室の担当者は「今回の防災ガイドマップは、以前の津波マップとは想定浸水域がかなり異なる」という。「特に平塚市との境に近い東部地区と大磯ロングビーチの東側は地盤が低いため、浸水の危険性が懸念される。住んでいる場所の標高がどの位か、津波発生時にはどちらの方向へどの経路をたどって避難すればよいかを予め確認しておく必要がある」と、備えを呼びかける。
ガイドマップの情報面には地震・津波・風水害・土砂災害から身の安全を確保するための方法、いざ災害が起きた時に取るべき行動、地域における日頃の防災活動、非常持ち出し品リストなどを掲載した。作成部数1万5千部。町は6月28日に町内全戸へ配った。役場本庁舎や国府支所、町立図書館などの公共施設にも置いてある。
危機管理対策室は「ガイドマップをしまったままにしないで時々ひっぱり出し、災害への備えについて日頃から家族で話し合ってほしい」と話している。
|
|
|
|
|
|