戦争の記憶を後世に伝え、平和の尊さを訴える二宮駅南口の「ガラスのうさぎ像」。毎年8月上旬に、平和を願う人々の思いを込めた千羽鶴がこの像を飾る。今年も全国から約8万羽の鶴が寄せられ、8月1日から16日(金)まで像を彩る。
この運動は2010年に始まった。きっかけは町民有志が像に千羽鶴を飾り付けたことだったが、大人からこどもまで誰でも参加できる運動として徐々に参加者が増え、他市、他県からも鶴が届くようになった。個人以外にも小中学校、老人会、赤十字など、団体での参加も多いという。
中心となって準備を進める「ガラスのうさぎ像を千羽鶴で飾りましょう実行委員会」では、今年も7月1日から鶴の受け入れを開始。7月下旬まで、駅前町民会館などで届けられた鶴を一つひとつ糸に通す作業が行われた。同委員会の吉成泰子さんは「運動も4回目となり、たくさんの方にご協力いただけるようになりました。1年近くかけてコツコツ折ってくださる方もいます。本当にありがたいです」と話す。
1945年8月5日、二宮駅周辺を米艦載機の機銃掃射が襲った。この時に父を失った少女の戦争体験記『ガラスのうさぎ』が出版され、1981年に二宮町民の寄付でガラスのうさぎ像が建てられた。当時、町内全世帯の約9割が募金に参加し、目標額を超える浄財が集まったという。
ラディアンで恒例のつどい
今年で23回目となる「ガラスのうさぎ像平和と友情のつどい」が8月6日(火)、ラディアンホールで開催される。
碑文朗読や「ガラスのうさぎ」合唱、平和と友情のコンサート(山内みどりとジョイフルグリーンコーラス)などが行われる。時間は午後1時から3時。定員500人で入場無料。詳しくは二宮町総務課【電話】0463・71・3311。
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