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後藤八代子さん(秦野市菩提在住) 「昭和のマッチ」を本に コレクションを紹介

公開:2014年5月1日

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コレクションを見る後藤さん(上)と、本で紹介しているカラフルなマッチレッテル
コレクションを見る後藤さん(上)と、本で紹介しているカラフルなマッチレッテル

 秦野市菩提在住の後藤八代子さん(71)が、マッチ箱のコレクションをまとめた本『昭和のマッチレッテル―ひとり歩き小箱が語る街の歴史―』を出版した(B5版・88頁/編集・印刷(株)タウンニュース社)。カラフルなデザインや小さな箱に書かれたキャッチコピーなど、時代を感じさせる852点の「レッテル」を写真で紹介している。

 後藤さんがマッチに興味を持ったのは小学生時代。出身地の宮崎県で、兄が勤めていた地元の銀行が預金者に配っていた小さなマッチ箱の明るいイメージに魅かれたという。

 「(マッチ集めは)あの頃、子どもの間で流行っていたのよ」とニッコリ。当時、全国のペンフレンドとそれぞれの地元のマッチを交換していたこともあり、手元には北海道から沖縄まで、各地方の個人商店のものもある。

 本では、膨大なコレクションから選らんだものを「理髪店」「靴・時計店他」「呉服・商店」「食堂・レストラン」など15のテーマに分けて紹介。各テーマのページの冒頭には、当時の時代背景や思い入れのあるマッチのエピソードなどを記した文章もそえられている。

 後藤さんは、「時代が感じられるし、デザインもきれい」とマッチの魅力を話す。さらに「物不足の時代に小さなお店が、工夫を凝らしてマッチを作っている。商売に命を懸けていたんだなと思う」と、夢中になって集めていた子どもの頃とは、また違う印象も感じているという。

 数年前から膨大なコレクションの整理を始めていたところに、東日本大震災が発生した。

 コレクションの中に、中学生の頃に文通していた福島県双葉郡浪江村(現浪江町)の男の子からもらった浪江村の商店のマッチが残っており、本にはそれも収録。

 その男性と数十年ぶりに連絡を取り合い、完成した本を送った。時代の流れ、そして震災により失われた故郷の記憶がよみがえる一冊に、感謝の言葉を記した手紙が届いたという。

 秦野へは40年前、夫の仕事の関係で東京から転居。本には、秦野市内の飲食店や喫茶店、理髪店、酒屋のものなども収録されている。

 本を友人や親戚らに配ったところ、それを見た人から「自分も1冊欲しい」という声も多く、当初予定していなかった販売を決めた。

 価格は1500円(税込)。秦野市内の下記2書店で取り扱う。カネマス書店(今川町1の2 大秦ショッピングセンター2階)【電話】0463・81・0024、ハラ書店(下大槻220 下大槻団地となり)【電話】0463・77・3275。

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