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高麗山で神事「山神輿」 男坂登り山頂目指す

文化

公開:2016年4月15日

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神輿を引いて山を登る様子(大磯町産業観光課提供)
神輿を引いて山を登る様子(大磯町産業観光課提供)

 神輿を担いで高麗山の急斜面を登る「山神輿」が名物となっている大磯町の高麗寺祭が、本日4月15日(金)〜17日(日)にかけて行われる。高麗山の麓にある高来神社を15日午後6時に出発する神輿は、心臓破りの男坂を一気に駆け上がり、約3時間かけて山頂を目指す。

 山神輿は、江戸時代の寛永年間に始まったとされる「山上渡御」を今に伝える神事で、大磯町の指定民俗資料に指定されている。かつて旧暦の3月18日に農具や種物を商う市が行われていた時代、多くの人が集まる喧噪から高来神社の御霊を遠ざけようと、高麗山の上宮まで担ぎ上げたことに由来するという。

 高麗山神輿保存会(原田勝司会長)を中心に地域住民らも担ぎ手となって山頂を目指す神輿は、激しい衝撃に耐えられるよう堅いケヤキの木で作られている。市街地を練り歩く神輿と違い金具や華美な装飾が少ないのが特徴で、大きさはやや小ぶりだがそれでも重さは約250kg。男坂は狭く曲がりくねっているため、絶壁のような急斜面を一気に登り切ることから「神輿のロッククライミング」ともいわれている。

 神輿の引き方にも代々受け継がれる流儀があり、前棒を持つ2人が舵取り役、後ろ棒の担ぎ手数人は神輿を押し上げるようにして進む。前棒に結んだ長さ80mの大綱で上からも引っ張り上げるほか、神輿の左右に付いた命綱は進路に茂る木に巻き付け、神輿のバランスを取る役割を担う。

 山頂の上宮に到着した神輿は3日間安置され、17日の午前11時30分から還御。斜面が緩やかな女坂を下り、約1時間かけて神社に戻る。午後2時からは境内で昇殿神事を執り行い、巫女による「浦安の舞」などが奉納される。

 交通▽JR東海道線大磯駅から平塚駅行きバス乗車、「花水」バス停から徒歩3分。

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