大磯テニスアカデミーに所属する国府中学校3年の大川美佐さん(14)が、11月に福岡県で開催される「U-15全国選抜ジュニアテニス選手権大会」に出場する。大川さんは「一戦一戦を大切に、悔いのないテニスができたら」と、初めて踏む全国のコートで活躍を誓う。
大川さんは、ランキング上位の32人に出場権が与えられる9月の関東予選で6位に入賞し、全国の切符を手にした。
「練習の成果を発揮できた。全国に出られるなんて本当に嬉しい」。予選会は出場ラインぎりぎりのところで参加資格を得たこともあり、他の選手の胸を借りるつもりで臨んだ。しかし、激戦区として知られる関東で好成績を収めたことが、大きな自信につながったという。
初戦では、過去3戦して1セットも取れずに敗退した選手と対戦。敗れはしたものの「少しは成長したところを見せられたかも知れない」と、初めて1セットを奪うことができた。格上の選手と対戦することで、課題も見えた。「一番の差は体力面」。試合が進むにつれてスタミナが落ち、持ち前のコートカバーリングが冴えず相手のペースに持ち込まれた。
2回戦以降はスムーズな攻守の切り替えを意識して順当に勝ち上がった。5位決定戦では、関東でも指折りの強豪選手に6対8で敗退。悔いは残ったが、収穫と課題を洗い出して気持ちを次の舞台に向ける。
抜きん出た読みとスピード
技術面だけでなく、試合中の駆け引きが勝敗を左右する奥深さを知るほど、勝ったときの喜びは大きい。同アカデミーの小野峰樹コーチは「この年代の選手はコートがとても広く感じるはずだが、彼女の場合は読みの鋭さとボールに追いつくスピードでカバーしている」と、大川さんのテニスセンスを評価する。
幼稚園のころから水泳に打ち込んでいた大川さんがテニスを始めたのは、小学1年のとき。「兄とよくキャッチボールをしていたので、球技もできるんじゃないかなと思って」とラケットを握るようになった。思うように結果が出せない時期もあったが「負けず嫌いな性格なので、やめようと思ったことはありません」
テニスと出会ってからは日常生活にも気を使い、栄養バランスにこだわった母親の手料理がコンディションを支える。「全国出場を家族が一番喜んでくれた。母親には本当に感謝しています」と表情を緩める。全国では、関東を代表するようなテニスをしたいという大川さん。「行けるところまで行きたい。優勝を目指して頑張りたい」と力強く語った。
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