大磯駅前の歩道や車両動線などを見直し再整備する「大磯駅周辺安全安心・にぎわい創出計画(案)」を打ち出している大磯町は、9月23日に大磯小学校と国府小学校の体育館で初の町民説明会を開いた。
大磯小で開かれた説明会には200人以上が参加。駅前整備に対する町民の関心の高さが表れた。初めに町職員から、2018年3月にまとめられた計画案の説明があり、その中で「今年度に入って駅前広場東側の民有地の地権者から承諾を得られた」と旧駐輪場跡地や町観光案内所などを含む一角を新たに整備範囲に加えることや、国の補助金の活用を検討していることなどが伝えられた。
質疑応答に移ると参加者から次々と手が挙がり「費用をどの程度に見積もっているのか。他の事業費を圧迫しないか」「駅東側の区画の整備案は。予算が徐々に膨らんでいくのでは」と町の債務負担を心配する声や「毎日駅を利用する町民のことを第一に考えて計画してほしい」と現在の方針で整備を進めることに懸念を示す発言者もいた。また「駅前の雰囲気は素晴らしい。安全確保のための最低限の整備だけで良いのでは」「駅前の利用で危険を感じたことはない。人も車もみんな譲り合ってうまくやっている」と現状維持を求める意見も寄せられた。幼い子どもを持つ母親からは「もっと早く説明会を開くべきだった。告知も不十分で、周囲のママ友の誰もこのことを知らなかった」との厳しい指摘もあった。
町の計画案に疑問を呈する意見が相次ぐ中、中崎久雄町長がマイクを取り「駅前整備は交通事故の可能性を減らし、交通弱者を守るために必要なこと。費用の面もしっかりと検証する」と理解を求めたが参加者を納得させるには至らなかった。一方で「このままの駅前で良いとは思わない。整備を進めてほしいという声があることも忘れないでほしい」と賛意を示す意見もあった。
町は総事業費を約4億4千万円と試算していたが、駅東側の区画が整備計画に加わることで見直す可能性がある。今後の予定は、町が整備計画図の行政案を作成して町民の意見を募り、成案化後に実施設計、着工となる。
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