二宮町の元町地区で八坂神社の祭礼が7月18日に行われ、同地区の住民が新型コロナウイルスの終息を祈願した。感染拡大防止のため、例年は2日間で行う祭礼を1日に縮小。神輿を担ぐのはやめ、トラックに載せて巡行するなど「新しい様式」を取り入れた。
雨が止んだ午後。同神社下にある元町憩いの家の前に、地区代表者や宮世話人、神輿グループ・祇園会などの関係者が集まった。神輿の入魂式と発御祭が執り行われ、川勾神社の二見宮司が祝詞を奏上。「疫病退散」と書かれた札を添えた神輿に参列者が拝礼した。
トラックの荷台に移された神輿は、富士見が丘児童館などの御旅所を巡行。本来は10カ所の御旅所を回るところを、5カ所に絞った一方、各所で宮司と少人数の役員による神事を催した。
「歴史ある元町の夏祭り。何もしないわけにはいかない」。地区代表者会の帰山訓代表=「人物風土記」で紹介= は「コロナウイルスの状況の中で行う祭礼のサンプルになるのでは」と話す。神輿保存会の河西哲夫会長は「神輿を担げないのは残念だが、疫病退散に端を発するお祭りの御利益はあるはず。コロナ禍が収まってほしい」と手を合わせた。
京都の八坂神社の祭礼として有名なのが、祇園祭。平安初期の都に疫病が流行した際、当時あった66カ国の数にちなんで66本の鉾(ほこ)を立てて祇園の神を祭り、神輿を平安京の大庭園に送って厄災の除去を祈ったことに由来するという。
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