高校生が自らの思いや考えを英語で発表する「上智大学全国高校生英語弁論大会 ジョン・ニッセル杯」の本選に、大磯町在住の小倉美乃(よしの)さん(横浜国際高等学校1年)が出場する。全国から294人が参加した1次審査を通過した20人の一人に選ばれた。
英会話教室を開く母のもとで2歳半から英語に親しんできた小倉さんは、昨年も「高円宮杯全日本中学校英語弁論大会」で県代表に選ばれ、全国大会予選に出場した経験がある。中郡初の快挙で、高校入試を控えながら、祖父と愛犬の死、ストレスに起因する一時的な難聴などの苦難を乗り越えての成果だった。発表では、不登校のクラスメイトと交流を深め、徐々に打ち解けて学校生活に復帰するまでになった経験をもとに「世の中には様々な理由から思い詰めてしまっている人がいる。身の回りにそんな状況の人がいたら、まず何か一言、声をかけてあげて」と呼びかけた。
心の距離縮めて
今回のスピーチでは、昨年に短期間ながらも経験した難聴を出発点に「普段生活している中でも病気や障害など様々な理由で困っている、目に見えない人がいるかもしれない。コロナ禍で社会的距離が求められる今だからこそ、心の距離を縮めることが大切」と訴えた。9月下旬に1次審査通過の知らせが届き、声を出して喜んだという。
11月の本選はコロナ対策のため、初のビデオ審査となる。小倉さんは「中学の大会で、自分が伝えたいことをストレートに話すことができたように、今回も少しでも聞いた人の心に刺さり、困っている人たちを気にかけるきっかけになるようなスピーチをしたい」と大会への意気込みを語った。
小学生の頃から憧れていたというグローバル教育に特化した高校に通う小倉さん。学校で英語とフランス語を学び、家では独学で韓国語も勉強しているという。「色々な外国語を話せるようになって、世界中の人と交流しながら、様々なことに挑戦していきたい」と将来の夢を語る。母親の国江さんは「(大会出場は)なかなか経験することができない機会。多くの人に向けてスピーチをすることや、普段出会えないような人たちとの出会いなど、大会を通じて経験するすべてを自分の将来に生かしてほしい」と優しい眼差しでエールを送った。
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