2015年の幕開けにあたり、当紙では中崎久雄大磯町長・村田邦子二宮町長・杉山祐一中井町長へのインタビューを行った。少子高齢化への取り組みが共通の課題となっている中、特に子育て支援にスポットを当て、3町長の思いを聞いてみた。
子育てで選ばれる町に【大磯町】
―「子育てしやすいまち」とはどのようなまちだとお考えですか
第2子・第3子と引き続きここで出産したいと思えるような、多様な保育ニーズが充実し、育てられる環境の整ったまちと考えています。家庭・地域・行政が連携できており、相談体制などが確立しているまちが子育てに適したまちなのではないでしょうか。
―町長自身、幼少期にご家族らとどのようなお正月を過ごされたのですか
お正月を迎える前の12月31日に餅つきをして、各家庭へ配り歩く慣習がありました。元日には近所のお宮さんにお参りをして、親戚の家を回りましたね。凧揚げや羽子板などをしたり、とても楽しいお正月でした。
―町の子育て事業の中で、今年の要となる事業は
これから本格的な予算調整を行っていきますが、まず、4月から「子ども・子育て支援新制度」がスタートします。子育て支援策を計画的に進めていくため、この新制度スタートに合わせ、子ども・子育て支援事業計画「大磯町子ども笑顔かがやきプラン〜子育てで選ばれる町!おおいそ〜」を現在、策定中です。より政策的に子育て支援を進めるための組織改編も行う予定です。
また、安心して出産できる環境整備として、東海大学の産科再開に向けた協議も継続させていきます。子育て中の方を支援するための病児・病後児保育への対応や放課後子ども教室の充実、中学校給食の実施、子どもスポーツチャレンジ事業の継続と発展にも引き続き取り組んでいきます。
子育て中の方のライフワークバランスを考えますと、東京から電車で約1時間、豊かな自然環境が整った地理的条件としても、大磯町は子育てに最適な町と思います。単に補助や助成だけに頼るのではない子育て支援策を進めることで、次世代へと繋げていけるまちづくりが必要と考えます。
―その他、今年の重点事業についてお聞かせ下さい
はい。「健康」「観光」「少子高齢化・人口減少・空き家対策」など、1期目の4年間で力を入れてきた施策を継続させ、さらに発展させるための事業に取り組んでいきます。駅前自転車駐車場の建設工事にも着手していく予定です。
総合的に子育て支援【中井町】
―「子育てしやすいまち」とはどのようなまちだとお考えですか
まず、幼稚園、保育園だけでなく子育て支援センターや小中学校、学習塾、病院など「保護者が安心して子どもを預けられ、安心して仕事や家事に打ち込める まち」と考えています。そして、子育てにかかる費用に対し補助が手厚いにこしたことはないのでしょうが、何をどこまでするべきなのかは町の子育て世代と対 話していくことが大切だと思います。
―町長自身、幼少期にご家族らとどのようなお正月を過ごされたのですか
実家は酪農家だったので365日、両親に休みはありませんでした。元日だけは家族揃って挨拶をした後、一緒にお雑煮など朝ご飯を食べました。2日から7日までは親戚への年始まわりと決まっていて、5日は我が家に集まる日。幼い頃はついて回ってお年玉をもらいました。
今年は町内の初日の出スポットに行き、家族で初詣に出かける予定です。
―町の子育て事業の中で、今年の要となる事業は
基本的には前町政の踏襲で、中学卒業までの医療費無償化、町立子育て支援センター、学童保育などを継続、発展させていきます。
また、これから予算編成を行っていきますが、公約に掲げた「保育料の無償化」「学校給食の無償化」は段階的に進めていく考えです。町民の中には「それら の無償化より通学費に補助金がほしい」という方もおられる。町民と話し合いを重ねることが重要で、4年の任期で形にしていきます。
公共交通の確保や企業誘致による雇用先の創出など、全ての施策が子育て支援につながります。まずは財源の確保に努め、総合的に取り組んでいきます。
―その他、今年の重点事業についてお聞かせ下さい
3月議会で承認を得てからになりますが、まずは公共交通対策についてです。中井町オンデマンドバスの利用方法を含め、町民の移動手段を向上させたいと考えています。
次に「町民会議」をできる限り早く立ち上げたい。男女共同参画で、多くの町民が手を上げてくださればと期待しています。
次に財源確保のための施策です。すぐには難しいですが、事業の仕分け作業、「ふるさと創生事業」交付金を獲得するための新部署設置、企業誘致に取り組む予定です。
空き家・農地バンクの設立にも早く着手していきたいです。
子育てしやすさPRを【二宮町】
―「子育てしやすいまち」とはどのようなまちだとお考えですか
子どもが幼い頃は保育施設や保育制度が充実していること。加えて二宮町は落ち着いた学習環境と学校・生涯学習センターなど教育施設、緑と海が手近にあ り、通勤の利便性、商業施設、物件の値頃感を持っています。「子育てしやすいまち」と自信を持ってアピールできると考えます。今後はさらに若い世代に「面 白さ」を感じてもらえる仕掛けを町民と一緒につくっていきたい。
―町長自身、幼少期にご家族らとどのようなお正月を過ごされましたか
幼少期は東京都日野市の団地で過ごしましたが、いわゆる普通のサラリーマン家庭のお正月でした。父の部下が何十人と年賀の挨拶に来て、母の手伝いをした ことを覚えています。結婚後に主人の実家で初めてお餅つきを体験。二宮町に住んでから、息子たちは伝統的な正月行事を体験できましたね。
―町の子育て事業の中で、今年の要となる事業は
4月に(仮称)二宮風致公園がオープンします。約5万5千平方メートルという敷地に花の広場や休憩園地、芝生広場などを設け豊かな緑を満喫できるほか、親子で楽しめる複合遊具も取り入れました。滞在型施設になると期待しています。
さらに「一時預かり事業」「子育てサロン事業」などを充実させたい。現状ですと預かれる人数が少なく「利用しにくい」という声が聞かれます。利用者のニーズと施設内容のマッチングが必要と考えます。
また、制度の充実と並行して情報発信の充実にも取り組む必要があります。吾妻山公園の菜の花などをマスコミに取り上げていただいた成果で「二宮ブランド」の認知は一歩前進しましたが、「子育てのしやすさこそ二宮ブランドである」となるよう努力していきたい。
―その他、今年の重点事業についてお聞かせ下さい
公約に掲げました「財政の見直し」「まちづくり条例の制定」「空き家対策条例の制定と空き家バンク制度の導入」などに着手していく予定です。まずは「ワクワクドキドキ」することを町民と共に実施し、町自体を元気にしたいです。
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