大磯プリンスホテルは、吉田茂元首相が好んで食べたといわれる大磯町の名物を取り入れたランチメニューの提供を始めた。2009年に火災で焼失した旧吉田茂邸の再建に合わせた企画。町ならではの味覚を通して、戦後を代表する宰相の嗜好を体感してもらう。
吉田茂元首相は、昭和20年から大磯町の別荘を本邸として使用。「大磯の開かれた海と明るさと温かさは楽しい気分になれる」と話すなど、多くの政財界人が暮らした地に安住した。
「旧吉田茂邸ランチ」では、吉田元首相がひいきにしたという真壁豆腐店の豆腐と井上蒲鉾店のはんぺん、新杵のまんじゅうを提供する。豆腐は冷ややっこにし、はんぺんは吉田元首相が好んだ食べ方だったという吸い物に調理した。
ランチ企画に協力した3店は邸宅から数Kmの距離にあり、当時は黒塗りのロールス・ロイス製高級車が店の前に乗り付け、お付きの秘書が商品を買い求めたという。真壁豆腐店の真壁大三社長(56)は「父の話では木綿豆腐をよく購入され、夏でも湯豆腐を召し上がっていたそうです。大磯の地産品を大事にしていたとも聞いていますし、庶民を大切にされた方だったのでしょう」とありし日の人柄を偲ぶ。
ランチメニューは、刺し身や焼き魚などが付いて3850円。同ホテルは「吉田茂氏も楽しんだという大磯の雰囲気を感じながら、お食事を楽しんでもらいたい」と話している。5日前までの予約が必要で、提供期間は7月7日まで。
問い合わせは大磯プリンスホテル【電話】0463・61・1111。
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