座問答の様子（大磯町観光協会提供）
相模国の六社が参集する相模国府祭（さがみこうのまち）が、５日（金）に大磯町で開催される。千年以上の歴史を持つ全国的にも珍しい祭り。県の無形民俗文化財に指定されており、毎年大勢の見物人が訪れる。
相模国の行政長にあたる国司が天下泰平と五穀豊穣を神に祈ったのが、国府祭の始まりといわれる。寒川神社（寒川町）、川勾神社（二宮町）、比々多神社（伊勢原市）、前鳥神社と平塚八幡宮（平塚市）、総社の六所神社（大磯町）が集い、国府地区の神揃山や逢親場（馬場公園）、六所神社でさまざまな神事を執り行う。
見どころの一つは、相武（さがむ）と磯長（しなが）の国が合併して相模国が成立した際の論争を儀式化した、神揃山での「座問答」。相武の寒川神社と磯長の川勾神社が一之宮の座を争った様子を、虎の皮を用いた神事で表現する。比々多神社の宮司が仲裁に入り、「いずれ明年まで」という言葉で争いは収まる。
馬場公園では、「鷺の舞」の奉納や国司祭、各社山車によるお囃子が行われる。
主な行事の開始時刻と会場は次のとおり。▽総社御大祭＝午前９時30分（六所神社）▽五社祭典＝11時（神揃山）▽座問答＝正午（神揃山）▽総社宮立＝午後０時50分（六所神社）▽鷺の舞＝１時30分（馬場公園）▽五社山下り＝１時50分（神揃山）▽神対面神事・国司奉幣＝３時40分（馬場公園）▽五社還御＝４時（馬場公園）▽総社還御祭＝５時（六所神社）
各会場まではＪＲ大磯駅または二宮駅からバスを利用。午前９時から午後６時まで周辺道路で交通規制が行われる。雨天実施。
問い合わせは大磯町観光協会【電話】０４６３・６１・３３００。
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