大磯町東小磯の御嶽神社に、このほど地域住民らの寄付で洋式トイレが新設された。8月7日に竣工式が行われ、参列者が計画から2年越しとなった設備の完成を喜んだ。
東小磯の鎮守で、地元から「おみたけさん」の愛称で親しまれている同神社。現在は氏子がいないため、地元の台町町内会が例大祭の運営や定期的な清掃などを行っている。敷地内には戦前に建てられた木造の汲み取り式トイレがあったが、臭いや老朽化などの問題で10年ほど前から扉に鍵をかけて利用できないようにしていた。台町では2年前からトイレの新設と古いトイレの解体を計画して、町内会で寄付を募ってきた。先頃、地域住民による寄付に加えて、地元篤志家による多額の寄付があったことから約300万円の事業費が集まり、今年7月から新築工事が始まった。
新しいトイレは、温水洗浄機能付きの便座が男女1基ずつ。建物は社殿に隣接して建てられた。旧トイレの場所に再建する案も検討したが、新たに配管工事をするには木の根が張った境内を掘り起こさなければならないことから、別の場所に新設することにした。
寄付に感謝
竣工式には小島昭男区長ら台町町内会から11人が出席。同社の宮司を兼ねる高来神社の渡辺幸臣宮司が祝詞を奏上して設備の安全を祈願し、区長らが玉串奉奠を行った。
小島区長は「寄付にご協力を頂いた皆様のおかげで、待望の新しいトイレが完成した。これまで例大祭などの際には大磯小学校や台町会館まで歩かなくてはならなかったが、これからはみんなが安心して利用することができる。神社は高台にあるので地震や津波などで避難してきた人がトイレを利用することもできる」と喜びを語った。
樹木も剪定へ
また台町町内会では、神社の敷地内に生い茂る樹木の剪定も進めている。同神社では20年近く枝の剪定が行われておらず、伸び放題に。昨年の台風19号の際には樹木が倒れ、近隣の住宅の通路をふさいでしまうなどの被害が出ていた。事業費は約200万円。職人の剪定作業を神社の神輿会「台神会」のメンバーが手伝うことで費用を抑えた。作業は6月19日から始まり、9月6日の例大祭までに間に合わせる予定だ。
なお今年の例大祭は、新型コロナの感染予防のため、例年2日間の開催日程を1日に短縮。神輿は担がず、トラックに載せて町内を巡行する。
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