学校法人上智学院(東京都・アガスティン サリ理事長)は3月22日開催の理事会で、将来を見据えて十分な志願者の確保が難しいことから、上智大学短期大学部(上大槻山王台・山本浩学長)の学生募集を2024年度募集を最後に2025年度以降停止することを決定した。
同短期大学部は、教育理念である「キリスト教ヒューマニズムに基づく人間形成、豊かな教養と円満な人格を備えた女性の育成」を目標に女子短期大学として、1973年4月に上智短期大学の名称で開学。以来50年の間、2012年4月に上智大学短期大学部への校名変更を経ながら、これまで1万2千人を超える卒業生を輩出してきた。
同短期大学部の志願者・入学者数が激減したのは、コロナ禍後の2021年度から。18歳人口の減少、女子の共学・四年制大学志向、都心への志向などの近年の社会情勢の影響から、ここ3年は急激に志願者が減少。大幅な入学定員割れが続いたという。
これを受け、上智学院では、同短期大学部の定員削減なども検討しながら様々な議論を重ね、定員充足のための取り組みを行ってきた。カリキュラムを充実させ、生徒が希望の進路に進めるよう努めるほか、オープンキャンパス・授業見学や全国の高校に直接説明する機会を得るなど情報を積極的に発信。多様な入学試験制度の構築にも努めてきたが、「最終的に今回の結論に至らざるを得なかった」という。
今後、短期大学部跡地の活用については、上智学院の中長期計画の中で議論される予定だという。
市との提携事業は
秦野市と同短期大学部は、2007年10月に協定を締結。互いに持つ様々な資源を相互に活用し、幅広い分野で提携・協力することで、地域社会の発展と次世代を担う人材の育成に取り組んできた。これまで、提携事業では英語教育に力を入れている同大学短期大学部の特色を生かし、市内幼稚園、小学校等における英語学習支援や、一般市民を対象としたコミュニティカレッジ講座の実施など「ひとづくり」のための事業と、ハロウィン仮装行列など「まちづくり」のための事業などが実施されている。
提携事業を担ってきた市総合政策課は「今年新たに企画している事業もあり、学生募集停止によってこれまで培ってきた短期大学部や法人との連携が切れることはない」と話す。また、今後の事業連携については「上智学院とともに検討していく」という。
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