65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合(高齢化率)が50%を超える上飯田団地(1404戸)で、高齢者世帯を見守る取り組みが昨年末に始まった。地域を把握しているアシスタント3人が一人暮らし高齢者を訪問したり、センサーをモデル設置したもので、必要に応じて安否確認も行っていく。
同団地では効果的に高齢者の見守りを行うことが課題となっており、地域住民や上飯田地域ケアプラザ、区社会福祉協議会、区役所が協力し、一人暮らし高齢者等への見守りを進めようと、モデル事業を始めた。
同アシスタントは地域住民から上飯田地域ケアプラザが雇用。おもに平日の10〜15時を活動日とし、1日あたり2人がセンサーからの情報管理と異常時の緊急対応を行うほか、一人暮らし高齢者の見守り訪問を行っている。
センサーは希望があった10世帯の玄関や居室の天井等3ヵ所に設置した。市営住宅(高齢者専用住宅除く)でのセンサーのモデル設置は市内で初めて。
一人暮らしの高齢者からは「見守りに来てくれるのはうれしい。一人でいると話すことが少ないので、話しができるのがいい」というような声が聞かれる。
同団地ではモデル事業開始前も、棟内の同じ階段を利用する世帯による「班」単位での清掃活動(チェックシートを作成)等を活用する取組みなど、ゆるやかな見守りを続けてきた。
モデル事業の経費は、横浜市健康福祉局の「地域の見守りネットワーク構築支援事業」を活用する。実施期間は平成24年3月まで。
在宅確認も
同地域ケアプラザによると、5階建ての同団地では、上層階に暮らす高齢者も多いという。一部の棟ではエレベーターが設置されているものの、介護ヘルパーが訪れることができない朝のごみ出しや車いすでの移動の際に、階段の昇り降りで苦労する人も多い。
一人暮らし世帯の場合、病院へ入院した場合などに連絡が取れなくなり、在宅か不在かが不明になることもあり、ここ数年は孤独死となるケースもみられた。特に、昨年の夏は熱中症の影響で、連絡が取れない状況が顕著になったという。
今回のモデル事業では、孤独死の減少にも期待がかかる。
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