駅からいずみ遊歩シリーズ㉙ 泉(オアシス)探訪 下和泉「四ツ谷バス停」から ※協力・オアシス21世紀の会
立場から湘南台に向かう神奈中バスのほぼ中間に「四ツ谷バス停」がある。周辺は下和泉「四ツ谷町内会」である。わずか177世帯の町内会の地域には六地蔵、庚申塔、道祖神、墓地には板碑も残る歴史遺産が詰まった、区内でも珍しい町内である。
バス停の老人ホーム「ゆめが丘」の裏は和泉川が流れ、川沿いの道を区役所方面の上流には50メートルも進むと右手に湧水池がある。こんこんと絶えることのない市の指定の湧水池で、周辺は公園愛護会員が花壇を手入れしている。
戻って、バス停角の富士モータースの脇の道路をわずか入ったところで第六天神社の石段に出る。神社の裏山のふもとが孝行息子の言い伝えが残る「酒湧きの井」で雑草を掻き分け淵まで降りることができる。
神社前を進むと100メートルほどで環状4号線に出る。信号右手に老人ホーム「天王森の郷」の大きな建物とその上が蜜蔵院である。密蔵院の山門はこの環状4号線に分断され石段は4号線となった。
四ツ谷町内会はこの辺までだが、4号線を突っ切り、右手一面に広がる田園風景を愛でながら進むと天王森泉館に出る。この建物は旧清水製糸の建物を移築したもの。この先は戸塚区の俣野町(横浜薬科大)に続く細い道になる。新田義貞が鎌倉攻めの軍勢を走らせた旧鎌倉道である。
春の一日、探訪お勧めコースである。
(文・写真=常井正憲)