表彰状を手に笑顔の加賀さん
日産自動車横浜工場＝宝町＝に勤める加賀満さん（53）が、「卓越技能者」として今年度の神奈川県技能者等表彰で選出され、11月５日に表彰を受けた。
これは、神奈川県が優れた技術・技能を持った県内の技能者を表彰するもので、「卓越技能者」「優秀技能者」「青年優秀技能者」などがある。今年度は加賀さんら28人が、極めて優れた技術を有する各職種の第一人者（通称・神奈川の名工）に選ばれた。受賞について加賀さんは「日産の優れた人材育成の賜物。会社を代表して頂いたようなものなので、周りのみんなに感謝したい」と喜んだ。
社内外に熟練技を伝授
金属工作機械工という職種で、卓越技能者に選ばれた加賀さん。日産テクニカルカレッジの前身である日産高等工業学校を卒業してから33年、同工場で日産車のエンジン部品を生産する部署に勤めている。二十歳の時には、技能五輪世界大会に出場し、フライス盤職種で銀賞を受賞。その高い技能力と改善力を鍛造用金型の加工分野で波及させ、品質・コスト・納期の安定向上に貢献したことが高く評価された。
現在は、技能五輪チームの担当係長として若手の育成に注力。また、県主催の「ものづくり継承塾」の講師として多くの技術者に熟練の技術を伝授しており、その活躍は社内にとどまらない。加賀さんは「15年くらい現場の仕事から離れているので、再び第一線でものづくりに携わる機会があれば」と意欲を見せている。
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