地球市民賞にMIC 「医療通訳システム」評価
専門性の高い医療通訳者の派遣などを行うNPO法人多言語社会リソース(MIC)かながわ=鶴屋町=が3月12日、独立行政法人国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の地球市民賞を受賞した。
県下63拠点で11言語対応
MICかながわは、医療関係者や通訳者により2002年に設立された団体。多言語による医療通訳者を県下63の医療機関と提携して派遣・コーディネートしているほか、通訳者の養成なども行っている。登録通訳者は183人、英語や中国語をはじめ、タガログ語やラオス語など11言語で対応している。派遣数は年間約4500件、派遣要請は一日平均20件に上る。全国各地から医療通訳研修などへの講師派遣依頼も来ており、先進的事例となっている。
選考では、通訳者が母国語と日本語を生かしてボランティア活動に携わっていることや、日本全体が取り組むべき「言語」という課題の一つを提示していることが評価された。特に、今回は東京オリンピック・パラリンピックの開催決定による多言語対応の必要性なども選考の焦点になっていた。
受賞に対し、松野勝民理事長=人物風土記で紹介=は「正直驚いている。受賞に恥じぬよう、今後も医療通訳に取り組んでいきたい」といきごむ。将来的には、在住外国人の高齢化に伴う在宅医療や介護分野などの充実も視野に入れている。
今回で29回目となる地球市民賞は、全国各地で地域に根ざした先導的な国際文化交流活動を行っている個人または団体を表彰し支援しているもの。MICかながわのほか、NPO法人BankART1929(横浜市中区)とNPO法人雪合戦インターナショナル(北海道)が受賞した。
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