一昨年に創立100周年を迎えた市立川崎高校(川崎区中島=宮津健一校長)。その百周年記念誌「川崎高校百年の軌跡」がこのほど完成した。元教職員や卒業生、PTAのOB・OGらで組織された「川崎高校創立百周年記念事業実行委員会」が中心となり、約3年半をかけて制作された。
誌面はおよそ200ページ。編集に携わった遠藤久恵前副校長(現市立高津高校校長)は「川崎市の教育環境の中で市立川崎高校がどんな立ち位置にあったのかを描けるよう、こだわった」と話す。卒業生らから寄せられた校友誌『和光』や同窓会誌『真玉』、学校新聞『川高新聞』、元教職員らの証言をもとに作成した記事で、創立から48年までの女学校時代や、川崎大空襲による校舎全焼、69年から70年にかけて行われた高校紛争など、時代ごとのトピックスを事細かに紹介している。また、80周年記念写真集に使われていた時代ごとの写真をふんだんに使用することで、ビジュアルも充実させた。
記念誌編纂部の安齊廉教諭は「資料的な価値にもこだわり、川崎市における教育を概観できる内容になった。今まで取り上げる機会のなかった定時制課程についても誌面を割いています」と見どころを説明。
宮津校長は「川崎高校を支えてきた方々の努力や苦難を改めて学ぶ機会になった。この土台をもとにして、学校をより発展させたい」と話した。
2千部を刊行。在校生や教職員、川崎市立図書館各館に配布したほか、同窓会員らには販売も行っている。問い合わせは市立川崎高校(【電話】044・244・4981)長嶺副校長まで。
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