大師発祥の味覚捧ぐ 長十郎梨の奉納祭
若宮八幡宮(大師駅前2の13の16)で16日、「長十郎梨」の奉納祭が催された。長十郎梨まつり実行委員会主催。
多摩区にある太田農園の太田隆行さん(48)が、収穫した長十郎梨を持参し、奉納を行った。また、日本舞踊舞川流家元の舞川扇彩(せんさい)さんと3人の子ども達が、「長十郎梨の里帰り」の曲に合わせて踊りを披露した。奉納祭の後は長十郎梨の販売も行われ、大師生まれの味覚を味わおうと訪れた人が、次々に購入した。
区内在住の主婦は、「長十郎梨は川崎のイメージ」と言い、多摩川クラブの代表で俳優の中本賢さんの著書を読んだことがきっかけで、「さらに興味を持った。食べたことがなかったので、楽しみにして来た」と話していた。
長十郎梨は、大師河原が発祥の地。大正初期には全国の梨生産量の8割を占めていた。現在、区内では生産されていないが、市内では数件、栽培されている。
長十郎梨のイベントは、区民に地域の歴史や宝物に関心を抱き、愛着を持ってもらうことを目的に、2004年に「長十郎の里帰り」、2005年から2011年まで「収穫祭」、2012年は、区政40周年記念事業の「長十郎まつり」として開催されてきた。いずれも、市民団体「多摩川クラブ」が主催してきたが、今年は「大師まちづくりクラブ」と合同で「長十郎まつり実行委員会(石渡孝明委員長)」を発足。同委員会が主催した。
石渡委員長は、「2004年から続くイベントの灯を絶やすことなく、地元の人間が関わることでさらに発展させていきたい」と話す。今後は梨の成長を地元の人にこそ見守ってもらおうと、区民に呼びかけていきたいとしている。事業計画としては、農作業体験や苗木づくり、長十郎梨を使った大師の特産品などの企画を検討していくという。
委員会の活動などについての問い合わせは、石渡委員長(【電話】044・288・5885)まで。
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4月26日
4月19日