旭消防署が7月27日、聴覚に障害がある人に対して初めて救急訓練を同署で行った。モニター上に指示が表示される専用のAEDも使用。救急時に遭遇したとき、障害の壁を超えて対応できるようにすることがねらいだ。
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今回の訓練を企画したのは、市沢消防出張所の西川厚所長。きっかけは、聴覚障害者専用のAEDの存在を知ったことだった。「音声メッセージでAEDの使用方法が分かるというが、『耳の聞こえない人はどうするのか』と疑問に思い調べたところ、見つけた。家族や外出先で近くにいる人が倒れたとき、救急車が到着するまでの間に処置ができるように」と目的を話す。
当日は聴覚に障害がある5人が参加。画像を見ながら、旭消防署の署員による説明を受けた後、旭消防団員から救急処置の指導を受けた。
周囲の人に聴覚障害者であることを気づいてもらえるように、西川所長が作成した「SOSカード」も使用。腹部や胸部の動きから呼吸を確認後、心臓マッサージや人工呼吸の方法を指導された。
AEDの指導では、モニターが表示する指示に従って処置。西川所長は参加者に対し、「救急車到着までの数分間に処置できれば、救命率は上がる。できることをしてもらえたら」と呼びかけた。
聴覚障害者専用のAEDがある場所はケースに耳のマークが描かれているが、「置かれているところは少ないのが現状。更新のタイミングなどで、普及できれば」と西川所長は話していた。
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