区内で２０１９年に発生した火災件数は43件で、前年と比べ15件少なかったことが神奈川消防署による速報値で分かった。一方で、火を使わないストーブなどの電化製品が原因となる火災が増加しており、消防は注意を呼び掛けている。
これまで出火原因の上位はたばこと放火、こんろが占めていたが、電気ストーブや電気機器の普及により「火を使わない機器」を原因とする火災が増加。たばこによる火災は２年前と比べ半減したものの、ストーブ（電気ストーブ）に起因する出火は６件と倍増した。消防は「火を使わないため警戒心を抱きにくいのでは」と話し、電化製品のコンセントをこまめに抜くなどの予防策を呼び掛ける。
死者２人ともに高齢者
火災による死者は２人（前年６人）、負傷者は４人（同９人）で、逃げ遅れなどで65歳以上の高齢者が犠牲となるケースが目立つ。消防では区のシニアクラブ連合会と協力し、注意喚起のチラシを各家庭に配るなど防災啓発を進めている。
火災の内訳は、建物26件、車両４件、その他13件。焼損床面積は７０４平方メートルと41平方メートル増え、２年前の１２１平方メートルからも大幅に拡大した。
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