神奈川中学校2年の横田心愛(ここあ)さん(13)=大口仲町在住=が、東京スイミングセンターで11月に行われたジュニア優秀選手招待公認記録会の女子200メートル平泳ぎ(12〜13歳)で優勝した。国際大会を目指すための登竜門ともいえるナショナル強化標準記録を上回るタイムを叩き出し、横田さんは「自分でもびっくり。日ごろからサポートしてくれる家族やコーチのおかげ」と声を弾ませる。
「すごく調子が良かった」と振り返るレースは、予選を2位に5秒以上の大差をつける2分34秒41で1位通過。決勝ではさらに1秒以上縮め、2分33秒32でフィニッシュした。
通信大会として行われた、今年の全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季大会で記録した2分36秒52からも大幅にタイムを更新。競泳の人材育成を目的に日本水泳連盟が発表するナショナル強化標準記録を突破したことで、全日本合宿への参加などが認められるようになった。「オリンピック出場」を目指す横田さんにとっては、まさに夢への第一歩だ。
1歳上の兄・紅葵(くれあ)さんが水泳を習う姿を見て、2歳からメガロス神奈川店=入江=のスクールに通う横田さんは、「初めはすごく弱くて。試合に出ても名前が残らないのが悔しかった」と伸び悩む時期もあった。
高学年になると信頼の置けるコーチ陣との出会いで水泳が一層楽しくなり、「タイムにしか関心がなかった」という考えも改めた。反省点や克服できたことなどを練習ノートに細かく書き残すようになると、強みや弱点を客観的に見つめることで自身が描くスイマー像が明確になった。
持ち味のラストスパートに磨きをかけるため、週に6日は同店のジムで蹴り足の引き付けに必要な下半身の筋力アップに打ち込む。「練習に強くて本番に弱いんです」と笑う精神面の克服には、「ライバルであり一番の理解者」という紅葵さんからのアドバイスが役立っているという。
憧れのスイマーは、リオ五輪出場経験を持つ今井月(るな)選手(20)。卒業までに、今井選手が持つ200メートル平泳ぎの中学記録2分23秒43を塗り替えることが目標だ。「すごい記録だけど、小6から今までにタイムを20秒も縮められたんだから、夢じゃないなって」。周囲への感謝を忘れることなく、五輪の表彰台に立つ日を待ち望みながらトレーニングに励む。
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