施設の建替えが決定している「津久井やまゆり園」について、県は建替え期間中の機能を閉園が決まっている横浜市港南区の県立障害者施設「ひばりが丘学園」に仮移転させることをこのほど明らかにした。
ひばりが丘学園は知的障害の児童を中心にした入居施設。1949年の開所以来、地域住民に親しまれながら障害児とその家族を支えてきたが、県が行った福祉施設の見直しの中で、他の施設との統合により今年3月に閉園することが決定していた。
県は仮移転に向け、ひばりが丘学園の設備改修工事費用1億1000万円を昨年11月の補正予算に計上。やまゆり園の入所者の多くが成人である一方、ひばりが丘学園の入所スペースの大半は児童向けに作られているため改修が必要となる。加えて、施設の窓ガラスに防犯フィルムを張るなど防犯対策にも予算が使われる予定。改修工事の工期は今年3月までとなっている。
やまゆり園には昨年12月9日時点で、他の施設に移動した38人を含め約100人が在園している。県は入居者だけでなく、やまゆり園で働く職員も一緒に移転できるよう、調整を進めていく考えだ。