津久井商工会が2月1日に開催したシンポジウム「人と里山が共存したまちづくり構想」の来場者に対するアンケート調査の結果がこの程発表された。
これは、高齢化・過疎化が急速に進む津久井地区の今後に必要だと思うこと、津久井里山の活用、リニア中央新幹線・鳥屋車両基地の開設予定に伴い「津久井里山駅」の開設などに対する意見を集約したもの。調査は無記名、任意による提出方式で行われ182人の来場者中79人(回答率43・4%)の回答を得ている。
来場者の構成は、9割が市内、男性8割、50〜70代の中高年が7割、津久井地区での居住年数「10年以上」が8割を占めている。
■9割が将来に不安
アンケート調査では、『津久井地域に対する将来の不安』では、強く・やや不安を感じる、を合わせて9割近くが不安と回答した。3年前同会が行った調査では「不安」は8割だったので、住民の危機感がより強くなっている結果となった。
『津久井には今後、何が必要か』では医療福祉との連携、雇用の充実、商業施設の充実、地域外からの移住などが上位を占めた。個別の意見では、子育て世代の雇用の確保、居住人口の増加、移住者の受け入れ促進、医療福祉、生活道、商業と自然が共生したまちづくり、津久井の『核』の創造などの意見が見られた。
■86%が新駅開設を希望
『津久井里山駅の新設を要請するか』では、強く・やや同意する、を合わせて86%が新設を望んでいる結果となった。個別の意見では、新駅の開設により観光面のPR、橋本駅へのアクセスの向上、地域発展への寄与など肯定的な意見の反面、リニア自体への反対や、実現が現実的でない、自然に対する影響が心配などの慎重・反対意見も見られた。
関戸昌邦津久井商工会長は「リニアの開通により交通の便も飛躍的に増し、津久井は非常に大きなポテンシャルを秘めた地域になります。津久井の原点である”水源文化都市構想”を軸に、自然と共生したまちづくりを住民と共に進めていきたい」と話した。問い合わせは、津久井商工会【電話】042・784・1744へ。