(株)ギオン(祇園義久代表取締役会長)が主催する文化作品奨励制度「第2回ギオン相模原大賞」の表彰式が3月14日、南区のホテルで行われ、杉山愛莉さん【女子美術大学芸術学部美術学科4年(当時)】=人物風土記で紹介=が大賞を受賞した。
同制度は物流業を展開する同社が、「地域における文化振興」を目的に2016年新設。地元の女子美術大学の学生の卒業・修了作品から優れた作品を選考し、大賞に100万円、奨励賞に30万円、特別賞に10万円の賞金を贈呈している。
笑っているような顔、怒っているような顔、こちらを挑発するような顔、41体の猫が見せる様々な表情。大賞は、立体アートを専攻してきた杉山さんの卒業作品『大猫(びょう)行列』。金網と段ボールを土台に、紙粘土と和紙を使った「張り子」と呼ばれる技法で独特の質感を表現した。選考委員も「美術への見識の有無に関わらず多くの人の目を引く一体一体の表情の違い。細部までの丁寧な表現だけでなく、全てがバランスよく立つ構造力学の面でも圧巻」と太鼓判を押す。
表彰式で杉山さんは「自分がこんなに素晴らしい賞をいただけるとは夢にも思わなかった。ギオンさんはもちろん、これまでの先生や応援してくれた家族、友人、全員にお礼をいいたい」と謝辞を述べた。