高尾山(八王子市)にある寺院「高尾山薬王院」の貫首(かんす)、佐藤秀仁僧正を招いての観光まちづくりセミナーが2月29日、杜のホールはしもとで開催された=写真。
相模原市の近隣にある関東有数の観光地の魅力を知ることで「広域観光」の可能性を探る目的として相模原商工会議所が企画した。当日は定員を上回る来場者数があるなどその関心の高さが伺えた。
同院は真言宗智山派で成田山新勝寺、川崎大師平間寺とならび「三大本山」と知られる。貫首は「山の主」とも言われ佐藤貫首は2020年、27年ぶりの新貫首として就任した。
当日のテーマは「人はなぜ高尾山を愛するのか」。海外からの観光客に人気もあり年間300万人が訪れ「世界一の登山者数」と言われるその魅力について佐藤貫首は「シンプルに交通の便が良い。新宿から電車1本で、1時間ほどで山の麓まで行ける点」と紹介した。一方、「霊山としての役目」があるとし、寺院の成り立ちや歴史を説明。修行僧の「修験道の山」であると強調した。
命の力に満ちている
これまで数々の荒業を積んできたという佐藤貫首。なぜそのような荒々しい修行をするのか?という問いに対しては「例えば崖に吊るされ怖い思いをする修行。死と直面することで命の尊さを思い知ることができる」などと説いた。最後に改めて高尾山の魅力については「山を下りた人のほとんどが『すっきりした』などと感想を残す。それは高尾山が『命の力に満ちた場所』だから。山の虫も草も木も精一杯生きている」とのその生命力が人を集める源であると話した。
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