神奈川県は6日、現時点で全面的な建替えが決定している「県立津久井やまゆり園」について、建替えを行う上で「人権配慮と安全確保の両立」などを重視する基本的な考えを示した。
今回示された県の考えでは、同園を現地で全く新しい建物として建替えることで、「理不尽な事件に屈しない」というメッセージを発信していくことなどを基本理念に据えた。園再生の軸となるコンセプトは「人権の配慮と安全確保の両立」と「生活環境の充実と地域への移行」。具体的には施設を囲む塀などを取り除き、現状の2人部屋から全て個室とするなど入居者の人権が配慮されている。一方、防犯ガラスの取り付けや警備会社と連動した防犯カメラの設置など事件の教訓を踏まえた、警備体制の強化も重視されている。
同園を巡って県は事件後、再生に向けて施設の大規模改修か全面的な建替えかを選択肢に協議を重ねていた。一方、同園入居者の家族らで構成される家族会、施設の指定管理者である「かながわ共同会」は現地での建替えを強く要望。県は家族会らの意向を踏まえ、改修では現場で働く職員が過去の記憶に捉われてしまい心理的な負担が大きいと判断し、現地での建替えを決定していた。
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