同フェスティバルの発起人は、アート交流船代表で美術家でもある針谷仁巳さん。1975年からフランスに在住し、これまで数多くの個展を開くなど、国内外で活躍。2003年に横須賀市内にアトリエを構えると、「すぐに横須賀の魅力の虜になった」という。
歴史的なつながりを背景に、横須賀市とフランス・ブレスト市が姉妹都市提携を結んでいることも手伝い、4年前、横須賀でのアートフェス開催に向け始動した。初開催となる今回は、針谷さんが2007年に鳥取砂丘で行ったインスタレーション『南下する』の続編になるという。「美術家針谷仁巳の人間の精神と肉体、生と死のように、”全ては相反するもので成り立っている”」という基本コンセプトに、自然島「猿島」の要素も加わった。
針谷さんは、「自然の中に半自然(意図的な造型作品やパフォーマンス)という相反するものを共存させるという中核都市横須賀でのアートイベントを考えた場合、開催場所としては素晴らしい自然の残っている猿島以外にはありません」と話す。横須賀とフランスの新たな未来への第一歩にしたいと意気込んでいる。
会期中、猿島公園内に、鉢谷さんのインスタレーション「創生」のほか、フランス人作家の作品が点在。フランス積みレンガ建造物「猿島要塞」をはじめとする歴史遺産や島内の自然などと、現代美術との”共存”を見ることができる。
また、5日・6日・12日・13日の土日には、パフォーマンスも実施。テーマ音楽に、詩の朗読、ダンス、舞踏が組み合わさり、演劇のように披露される。時間は各日、午前の部が11時から12時半まで、午後の部が2時から3時半まで。フェスの入場は無料(猿島航路の乗船料のみ必要)。
猿島を舞台に日本とフランスの美術交流を発信する第一回横須賀アートフェスティバル『海・呼吸・創生』が、今月13日(日)まで開催されている。主催は、日仏芸術事業を展開する「アート交流船」。会期中、猿島公園内にインスタレーション(立体作品)が点在するほか、詩の朗読やダンスなどのパフォーマンスも企画されている。猿島が初めて「アートの島」となり、歴史遺産や自然との共存をつくりあげている。
横須賀版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>