北下浦地区 "街の美"を住民の手で ポスター掲示と水仙植え付けを実施
「環境・美化」をテーマに、市民主体でまちづくりを進める北下浦地区協議会の2つの取り組みが、このほど目に見える形となって進展した。ひとつが「ごみの適正処理推進」。地元の小学生が作成した、ごみ出しのルール遵守を呼びかけるポスターを同地区内の集積所などに掲示した。もうひとつが、水仙の植え付け。「水仙の街・北下浦」を掲げ先月末、ボランティアらが長沢平田公園に球根を植えた。メンバーは、「息の長い事業にしたい」と継続的な活動を目指している。
同協議会の発足は2年前。野比、長沢、津久井、グリーンハイツ、粟田の5つのブロックがまとまり、住民自ら地域の課題に取り組むことを目的に立ち上げた。行政主導ではなく、住民が積極的にまちづくりに関与することを狙う。
メンバーは主に町内会・自治会役員ら。住民にアンケート調査を行い、取り組む課題を「環境・美化に関すること」に決定。協議を重ね、2つの事業を開始した。会費は、1世帯あたり10円分を町内会で負担し、運営経費に充てている。
北下浦海岸通りの野比海岸沿いは「水仙ロード」とも呼ばれ、地元ボランティア「水仙の会」が手入れを行っている。こうした景観を同地区全体に広げ、「北下浦を水仙の花でいっぱいにしたい」と始まったのが、ひとつめの事業だ。植える場所や時期、関係機関との調整も住民が主体となって行った。こうした手順を経て先月30日、ボランティア約20人が1ヵ所目となる長沢平田公園(横須賀市管理)に約300個の球根を植えた。球根は水仙の会から提供を受けたという。開花は来年2〜3月頃の見込み。今後も公園や道路わきの公共区域、また所有者の許可を得ることができれば、私道にも植えていく方向だ。
一方、「ごみの適正処理推進」には、地区内の5小学校に協力を依頼した。4分別の徹底や、ポイ捨て禁止などを呼びかける標語付のポスターを、児童が夏休みの宿題に作成。合計で501枚が集まり、今月はじめにゴミ集積所や掲示板など440ヵ所に一斉に掲出された。ゴミ捨ての際にも、直接目に触れることになる。
代表の根岸峰夫さんは「地域住民皆で協力しながら、焦らず地道に取り組んでいきたい」とコメント。同協議会は今後、新しい住民自治組織となる「地域運営協議会(※)」の設置に向けて発展させる方向。基礎的構成委員とされる観光協会やPTAなどとも協議を進めていく。2つの事業の引継ぎも視野に入れている。
※地域住民によるまちづくりの仕組みとして、吉田雄人市長がマニフェストに設置を掲げた。基礎的構成委員は、地区連合町内会、地区社会福祉協議会、商店会、観光協会など
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