国内9734駅すべて乗降 足かけ10年「乗り鉄」佐藤さん
国内にある鉄道9734駅すべての乗降に挑戦していた横須賀市役所職員の佐藤孝之さん(42)が「鉄道の日」の14日、最後に残した大山観光電鉄「大山寺駅」(伊勢原市)を訪れ、目標を完遂させた。JR線は4646駅、私鉄5088駅の駅めぐりにおよそ10年の歳月を費やした。
小学生の頃に鉄道に魅せられた佐藤さん。当初は車両を写真に収める「撮り鉄」だったが、中学生の時に学校の図書室で見つけた鉄道旅行記に衝撃を受け、国内全線の完乗をめざす鉄道旅行を開始。平成7年に達成している。就職を機に、一旦は鉄道趣味から離れたが、JR線全駅の乗降を著した本と出会い「乗り鉄」熱が再燃。平成16年から鶴見線を皮切りに本格的に駅めぐりを開始した。
「ホームに降り立つだけではなく改札口をくぐる」「駅の風景を写真に収める」など乗降のルールは自ら定めた。「JR線は距離が長く列車本数が少ないので待ち時間に困る。私鉄は営業距離ではJRの半分以下だが駅数が膨大」と佐藤さん。北海道では、上下1本しか走っていない無人駅で乗車を粘り強く待つなどの苦労があった一方、駅間を徒歩で移動している最中にクマに遭遇するなどの珍事にも見舞われた。
行動はほぼ単身。仕事を優先したため活動は週末と夏・冬の長期休暇のみ。効率を求めて、遠隔地には飛行機で向ってから駅めぐりを行うこともあったという。
全国の駅を訪れて地方都市の衰退も目の当たりにした。「人口減少、駅前商店街のシャッター化現象は深刻の度合いを深めている。新駅開業で発展過程にある街もあるがごく一部。都市間格差を感じた」と話した。
今後は開業する新駅をゆったりのペースで訪れていくという。これまでのあゆみは個人で立ち上げているホームページ【URL】http://mem
bers.jcom.home.ne.jp/takasato/で記録を残している。
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