京急油壺マリンパークで、先月末から「ごちそう食べたいカワウソ君このゆびとーまれ!」と題し、コツメカワウソの給餌とふれあい(握手)体験を実施している。
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コツメカワウソは、指に小さな爪があることからそう呼ばれ、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストでは絶滅危惧II類に指定されているだけでなく、ワシントン条約でも生息地の減少などにより、その移動が制限されている希少種。体長45〜60センチとカワウソの中では最も小さく、脚には水かきがあり、小さな水生動物や甲殻類、貝類などを食べるため、鋭い犬歯と大きな臼歯を持ち、非常に好奇心旺盛。
この体験プログラムでは展示施設のアクリルガラスに開けられた穴から餌のワカサギを与え、その穴に人の指を近づけると”ふにゃ”っとした手でコツメカワウソが指を握ってくる。その感触には「癒される」と職員の間でも人気だとか。
昨年7月、同パーク内に希少種の繁殖保護を目的とする展示施設「かわうその森」がオープンした際、オス・メス2頭ずつの4頭が入館。ようやく施設内の環境に慣れてきたことから、今回この体験プログラムが可能になったという。
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かつて北海道から九州まで国内にも広く生息していたニホンカワウソ種。毛皮を求めて乱獲され、1974年に高知県で捕獲された野生個体を最後に目撃例がなく、絶滅した可能性が高いと言われる。同パークでは、この体験プログラムを通じて、来場者に種の保存について理解を深めてもらいたいとしている。
体験は、4月17日(日)までの期間限定。時間は、平日が午後12時20分から、土・日・祝日は午後12時40分から実施する(荒天時中止)。各日定員5名で予約制。対象は3歳以上(幼児は保護者同伴2名で申込)。参加費は300円、希少動物の繁殖保護活動や絶滅危惧種の飼育に役立てられる。
開園時間は、平日午前9時30分から午後4時30分・土日祝午前9時から5時(3月15日まで/16日以降毎日午前9時から午後5時)。
問い合わせは、京急油壺マリンパーク【電話】046(880)0152へ。
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