保護者が疾病、事故、出産や看護・育児疲れなどで子育てが困難になった場合に、市の委託施設に子どもを短期間の宿泊で預けることができる「ショートステイ事業」が今月1日から始まった。県内では横浜市や茅ヶ崎市で行われているが、横須賀市では初めて。育児ストレスやノイローゼなど子育ての負担軽減や、最終的にやむを得ない場合の受け皿として期待されている。
市が昨年3月に行った「子育ち支援アンケート」では、就学前児童を持つ親988人のうち、145人が緊急時や用事の際に親族あるいは友人・知人に子どもを預けることができないと回答。また、市内4カ所の健康福祉センターで子育て相談を受けている保健師らが日頃の相談から、病気や育児疲れ、親族に頼れないなどの境遇のため機会があれば子どものショートステイ利用を勧めたいとするケースが、年間86件という集計が出ている。ほか、市にも出産や急な入院などを理由に子どもを預けられる先がないか相談が寄せられており、今年4月の児童養護施設と乳児院の新設を契機にショートステイ事業の新規開設が決まった。
この事業の委託先は市内長瀬にある児童養護施設「しらかば子どもの家」と乳児院「しらかばベビーホーム」。各定員2名。対象となるのは集団生活が可能な市内在住の0歳から18歳まで。保護者の利用要件は「疾病」「出産・看護など家庭上の理由」「育児疲れなど身体的・精神的な理由」のいずれかに当てはまり、一時的に育児が困難かつ親類縁者などに子どもを預けられる見込みがない場合となる。利用可能日数は1泊2日から6泊7日以内(年間30日以内)。利用料金は前払い制で1日あたり、0歳から2歳未満5350円、2歳から18歳未満2750円。生活保護世帯や、市民税非課税世帯、ひとり親世帯には費用の減免制度が適用される。
利用にあたっては、同事業を管轄する市こども青少年支援課で相談し、申込む。初回利用時は預かりを実施する施設での面談が必要。その後、同課から利用可能通知が送られる。預かり中の食事や生活などは施設職員が世話をし、必要があればカウンセリング等のサポートも受けられるという。
申込み窓口となる市の担当職員は「どうしても必要な方には利用してもらい、少しでも育児の負担軽減につながれば」と話す。詳細・問合せは同課【電話】046・822・8933へ。
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