市民公益活動 ポイント制で参加促進 横須賀市が実証実験
ボランティアなどの公益活動に市民が参加しやすいきっかけづくりとして横須賀市は今年度「(仮称)市民公益活動ポイント制度」の実証実験を行う。市の審査で認められた活動(6〜11月)に参加すると、ポイント券が配布される。1ポイント=100円換算で、市の有料施設を利用できるほか、団体への寄付もできる。
活動の内容は、地域の清掃活動や学童見守り隊など、不特定多数の参加者が見込めるもの。これらに1回参加すると、1人につき1枚のポイント券が主催団体から配られる。
この券の使い道は2通りある。ひとつは市立有料施設の利用料への充当。市によると具体的な施設は現在調整中だが、おおむね横須賀美術館や市営プールなどが対象になる方向。もうひとつが市民公益団体への寄付だ。寄付を受けた団体はポイント分を市から現金で支給され、活動資金などに充てることができる。券の発行枚数は1万枚。財源は、市民や事業者からの寄付金を積み立てた「よこすか元気ファンド」で賄われる。
活動を主催する団体と参加者からの寄付を希望する団体は、それぞれ事前に市への申請が必要になる。今月15日から17日には申請方法などの説明会が市内各所で行われた。
出席した団体のひとつ「湘南鷹取のみどりと環境を守る会」は、週に1回メンバーが集まり、同地区内の市有地で花の植え付けや管理を行っている。現在17人で活動。年に40回程度作業するため、同制度で参加者増加のきっかけと、ポイントの寄付が肥料代などの足しになればと期待している。その一方で、活動ごとに実施計画書や申請書などの書類を提出する必要があり、メンバーの長山隆さん(70)は「もう少し手続きが簡素化されれば」と話していた。
買い物券視野に
となりの逗子市では2010年から、同様のポイントシステム「Zen」を運営している。還元額は1枚=100円で、市営施設を利用できるだけでなく、同市内全域を対象とした「逗子しおかぜカード」加盟店(約140店)で使える商品券にも交換できる。
横須賀市でも、「商店街で利用できる買い物券への変換は地域経済の活性化も期待できる」との考えから、市市民協働審議会では将来的に「導入を検討する必要がある」(ボランティアポイント制度の導入について答申案)としている。
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