「基地内留学」高い関心 募集開始から問合せ多数
横須賀市は来年3月から、米海軍基地内にある米州立大学の講義を受講できるコースを市民向けに開設する。国際交流が盛んなまちとして他都市と差別化を図るとともに、それを支える人材の育成が目的。募集を開始した今月から40件以上の問合せがあり、市担当者は「関心の高さの表れでは」と感触を示す。
開設したのは、米海軍横須賀基地内にある米メリーランド州立大学ユニバーシティ・カレッジアジア校。同基地での就業者や留学を考える大学生、キャリアアップを望む定年退職者などを想定しており、日本国籍のある市内在住者が対象。「入学準備コース」として、平日夜に週2回、期間は約1年2カ月を予定している。ヒヤリングが中心となる民間の英会話教室とは異なり、作文入門やスピーチコミュニケーションなど、アメリカの大学と同等レベルの教育を受けられる。応募資格に「英語検定2級以上」などを課しており、「ある程度の英語力が求められる」と市国際交流課担当者は話す。募集は60人程度で、希望すれば修了者は基地内の同校正規コースに編入できる。学費は約40〜50万円。
英語教育に独自性
「駅前留学ならぬ『基地内留学』」(吉田雄人市長)の名の通り、渡航費や滞在費など、米国に留学するよりはるかに安価で本場の講義を受けられるとあって、今月募集を開始してから問合せが相次いでいる。「正式な申込み者はまだだが、問合せだけで40件以上。関心の高さの表れではないか」と担当者。中高年層が多く、男女比は同等と推測する。吉田市長は先月の市議会で、「基地の存在そのものを都市資源として捉え、『基地のまち』のイメージをプラスに変える取り組みを今後も行っていきたい」と述べた。
市民への英語教育の浸透に力を入れる大野忠之市議は、本事業について「横須賀の特色を活かす取り組み。今回はある程度の英語スキルが応募資格として必要だが、反響次第では条件を緩和し、市民に広く門戸を開いてほしい」と期待感を示した。
市は10月20日(月)に希望者向けに総合福祉会館で説明会を開く。午後7時から入場自由。募集は来年1月中旬まで。問合せは同課【電話】046・822・8138
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