全国高校総体柔道競技大会が7月30日(土)から島根県で行われる。女子は全7階級中、6階級で市内の私立高校(三浦学苑・横須賀学院)に在籍する選手が県代表として出場する。久里浜在住の田中楓選手(横須賀学院)は市内出身の女子選手として初優勝を目指す。
7階級で6個の金メダル
今回県代表で出場するのは、三浦学苑から2選手、横須賀学院から4選手=左写真・表参照。6人は5月に県立武道館(横浜市)で行われた県予選において、それぞれの階級で優勝を果たし、インターハイに出場する。神奈川県は全国屈指の激戦区で、そこを勝ち上がった選手たちへの期待は大きい。
県高体連の担当者は「ここ数年、桐蔭学園(横浜市)も含めた3強の状態が続いていたが、横須賀勢が7階級のうち、6つを制したのは快挙」と今回の躍進を評している。横須賀地区柔道協会の長谷川博美さんは「両校の指導者とも実績があり、地元や県内から優秀な選手が集まってくる土壌ができつつある」と話している。
久里浜出身のホープ
代表の中で唯一の横須賀出身は横須賀学院の田中選手(神明中)。身長175センチの長身とパワーを活かし、前に出ていく攻めの柔道を持ち味とする。得意技は大外刈り。今月10日に行われた関東ジュニア大会(21歳以下)をオール一本勝ちで制するなど、今回のインターハイでも躍進が期待される。同校の浜名淳監督は大学日本一の山梨学院大の選手を破ったことに触れ「潜在的な能力は本当に高い。順調に成長すれば、五輪も狙える逸材だと感じる」と話す。
* * *
田中選手は明浜小5年の時、兄が始めたことをきっかけに長沢武道館で柔道を始めた。神明中に進んだ後も柔道に取り組んだが、全国などを意識していたわけではなかった。しかし当時から「背の順は常に一番後ろ」という長身と握力35kgの力技は圧倒的。白星を重ね、注目を浴びる存在だった。自身を「欲がない」性格と話す同選手は、「通学しやすい環境で柔道をしたかった」と横須賀学院に進学。しかし昨夏、初の全国大会で心境に変化が表れた。2回戦で当たった相手は、ほぼ同等の体格で、自身より小柄な選手としか対戦経験のなかった田中選手は「ビビッて前に行けなかった」と弱気な柔道に終始し、敗戦を喫した。今大会はそのリベンジに燃える。「昨年は本当に悔しい思いをした。目標は優勝、最低でも表彰台は確保したい」と強い口調で意気込みを話す。
長谷川さんは「市内の柔道関係者はみな彼女に期待している。市の代表としても活躍して欲しい」と期待のホープにエールを送る。これまで市内出身女子選手のインターハイ制覇はなく、優勝すれば市内初の快挙となる。
横須賀版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>