明治20年創業、若松町にある「メガネ・時計・宝石のヤジマ」の矢島靖夫さん(79)は半世紀以上、毎年敬老の日に合わせて市内の高齢者へ祝いの品として老眼鏡を寄贈し続けている。
日ごろ支えられている地域住民への感謝の気持ちを形にできないかと模索していた矢島さん。市内の高齢者施設で役員をしていた知人に相談し、紹介を受けたことで50年ほど前から寄贈が始まった。「始めた当時は眼鏡を必要としていてもお持ちでない方も多く、敬老の日のプレゼントに喜ばれると思った」と振り返る。
当初は自ら施設へ赴き、検眼や眼鏡の調整をその場で行っていた。10年ほど続けた後、より本格的な眼鏡を多くの人へ贈るため、市へ相談を持ちかけた。44年前、地域の民生委員から声掛けや推薦を受けた対象者に来店してもらい、検眼や各自が選んだ好みのフレームの調整を店頭で行う、現在の形に変わった。
これまでに寄贈してきた眼鏡はおよそ1600個。多いときには一度に100個近く贈った年もあったそうだ。
今年は9月7日、4人へ眼鏡を手渡した。矢島さんは「『よく見えて明るい気持ちで生活できる』と喜んで頂けた。世の中も人の結びつきも様変わりしてきたが、できる限り続けていきたい」と話した。
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