市内西地区で先月29日夜、新型コロナウイルス感染症の対応にあたっている医療従事者に感謝と敬意の気持ちを表す花火が打ち上げられた。自衛隊武山駐屯地内にある御幸浜から5分間にわたって約150発の色とりどりの花が晩夏の夜空を焦がした。
今回の花火は、横須賀市西地区納涼花火大会実行委員会、武山・長井・大楠連合町内会ほか有志が発案。毎年この時期に実施している「西地区納涼花火大会」は新型コロナの感染拡大を危惧して中止としていたが、医療従事者への励ましと社会を混乱させている疫病退散の祈りを込めて無観客で行った。花火代の100万円は全額地元で負担。周辺地域には直前の告知となったが、混乱はなかった。
花火は午後8時から打ち上げ開始。医療現場の最前線で立ち向かう横須賀市立市民病院の医師や看護師が病棟の屋上に集まり「特別な夏」を見送りながら、大輪の花を静かに眺めた。入院患者と一緒に室内で観賞を楽しむ看護師もいたという。
コロナ患者を受け入れる病棟を担当している看護師の中村麻鈴さんは「この夏は花火を見ることができないと思っていたのでうれしい。多くの人の感謝の気持ちを感じた。毎日が緊張の連続で張り詰めているが、頑張りの源になる」と気丈に振る舞い、「病棟にいる患者さんにもひと時の和みを与えられたのではないか」と気遣いを見せた。
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