横須賀市は新型コロナワクチンの接種率アップの一方策として、接種を終えた人に発行する「接種済証明」を買い物時に提示すると割引などのサービスが受けられるキャンペーンを実施する。地域の商店街、大型店、横須賀商工会議所と連携し、コロナ禍で冷え込む経済のカンフル剤としての効果も期待する。
商店街、大型店でキャンペーン
ワクチン接種は、経済回復の切り札とされており、接種スピードを上げて一日も早く日常生活を取り戻すことをめざす。
政府が目標とする65歳以上の高齢者の7月末接収完了にもつなげる。
ワクチン接種に特典を設ける試みは、集団接種会場の一つとなっている地元百貨店「さいか屋横須賀店」ですでに実施されている。同店の担当者によれば、「来店者の中でも『接種済証明』を提示する人は多く、店舗のリニューアルも相まり、反響に手応えを感じている」という。館内に、接種を受けた人限定のサービスを一覧化したパネルを設置するなどしてテナント店に誘導している。
全市に拡大するワクチン接種推進キャンペーンは、6月中旬以降、市内の各商店街と大型店で実施される見通し。市は取り組みの広報活動支援として1商店街あたり上限60万円の補助を行い、ワクチン接種と経済両立の機運醸成を図る。
同商議所と横須賀商店街連合会は、協力店舗を増やすための呼びかけを行うとともに、グッズを作成するなどしてキャンペーンを後押しする。
広がるサポートの輪
ワクチン接種に関して市は、ネット予約を推奨しているが、パソコンやスマートフォンの操作に不慣れな高齢者から戸惑いの声も聞こえてくる。
こうした事態に市内の携帯電話販売各店が店頭で接種予約のサポートを対面で行っているほか、鶴が丘にあるコンビニ「ケアローソン」も今月1日から同様の支援を店内の相談窓口で開始した。
約380世帯が入居している野比のマンション「ライブタウン湘南野比」では、住民同士の助け合い活動を始めた。接種券と予診票を持参してもらい、パソコンに詳しい人が予約を代行する。「70歳以上の住民が500人を超えており、サポートの必要性を感じた」と相談会を企画した斎藤紘一郎さん。接種券の発送時期に合わせて機会を設けていくという。
接種会場やかかりつけつけ医までの移動が困難な人に向けて、NPO法人「つばさ福祉送迎」は送迎と付き添いを行う有償サービスをはじめた。三春町・汐見台の住民限定となるが、利用しやすい料金設定で6月末まで実施する。
歯科医師が「打ち手」に
小川町の神奈川歯科大学附属病院は、不足しているワクチンの「打ち手」確保に応えようと、歯科医師が接種業務に加わるための研修システムを構築した。
横須賀市の協力依頼に応じたもので、全国で初めて。地域の歯科医師に研修を受けてもらい、接種のスピードアップを図る。合わせて同院の12階に特設会場を設けて、6月29日(火)から毎週月曜日と火曜日に1日100人〜120人の接種を行う。
※接種予約は横須賀市新型コロナウイルスワクチンコールセンター(【フリーダイヤル】0120・432567)で行う。
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