横須賀市は、市内公共施設への太陽光発電設備の設置を加速させる。年内は9施設へ整備。2050年の脱炭素社会実現に向けた取り組みの一環で、温室効果ガスの排出量削減と再生可能エネルギーの導入をめざす。ゼロカーボン推進課は「今後、設置可能なすべての公共施設へ導入したい」と話している。
現在整備が進められているのは、鷹取・大津・大楠の3小学校、公郷・衣笠・神明・野比の4中学校、北下浦・西の2行政センターの計9カ所。いずれも屋上の防水工事が済んでいる避難所に指定された公共施設だ。
公募型プロポーザルにより、施工は(株)サンエー(三春町)が請け負う。8月までに現地調査などを終え、10月から工事着工、完成した施設から順次稼働させて年内の完了をめざす。総事業費は約1億8700万円(17年リース)。
同課によると、合計の年間発電量は約56万キロワット。9施設合わせた2021年度電気使用量の36%(一般家庭換算で131世帯分相当)をまかなうことが可能で、二酸化炭素排出削減量は約250トンを見込んでいる。また、蓄電池の電力は自家消費だけでなく、停電を伴う非常時に地域防災拠点の防災用電源としても活用される。
今後、全市的に整備を推進。2040年までに、およそ540の公共施設のうち、構造上の条件を満たしたすべての施設へ設置する方針。上地克明市長も「できるだけ安価で市の負担が少ない形で早期に進めたい」と話した。
脱炭素社会めざす
市は二酸化炭素排出量実質ゼロを掲げる「ゼロカーボンシティ宣言」を昨年発表。今年3月には、新たな地球温暖化対策実行計画「ゼロカーボンシティよこすか2050アクションプラン」を策定・公表している。
すでに消防局庁舎や三春コミュニティセンター、大矢部中学校などでは「低炭素で持続可能なよこすか 戦略プラン(2011〜21)」に基づいて設置されており、同プランの策定によって整備のスピードをさらに速めたい考え。
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