三浦わんわんパトロール 散歩のついでに見守り 気軽さが活動に結びつく
愛犬と一緒にパトロール―。犬の散歩中に登下校時間の子どもたちを見守る活動をしている団体「三浦わんわんパトロール」が今年1月、県の安全安心まちづくり団体に登録された。愛犬の散歩の「ついでに」という気軽さが活動への敷居を低くし、協力者も徐々に増えている。
同パトロールの代表を務めるのは長澤清美さん(53)。長澤さんは、子どもたちの登下校時の安全を見守るため、保護者や地域住民などで組織された「スクールガード」のひとりとして長年活動をしていた。見守り活動の輪を広げるにはどうしたら良いか。活動の中でもっと地域の人の協力が必要という思いを強く持っていた。
1昨年、犬を連れて散歩する人たちに注目した。「子どもたちの登下校時間と愛犬の散歩時間と重なる。子どもたちは、飼い主に挨拶をしたり犬とじゃれたりする姿を見て思いついた」と話す。早速、自費でパトロールの腕章をつくり、仲間とともに飼い主に協力を呼びかけた。
かつて長澤さんは警察官だった。三浦市内で重大な犯罪の発生は少ないが、公然わいせつなどは年間を通じて起きている。現役時代の経験から、犯罪抑止には地域の人の協力が不可欠だということを知っているからこそ、今回の取り組みの大切さは大きい。「子ども安全を守る活動は地域の安全に繋がる」と説く。
愛犬とともにパトロールに協力している市内上宮田に住む鈴木さんは「以前は犬の散歩をしているだけだった。しかし腕章を付けて散歩していると目線が変わった。ここのカーブは子どもが飛び出したら危険とか、草が子どもたちの背丈くらいまで生えていて見通しが悪くなっているなど、気づかなかったことが見えるようになった」と話す。 当初10人前後だったメンバーも約20人に増えた。「夜遅く、部活帰りの中学生が、腕章をつけた人を見て安心したという声も届いている」。さらなる広がりに期待を寄せる。
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