物語で紹介、福祉活動計画 市社協、300部作成
市民が主体となって福祉活動を推進するための活動計画「第3次三浦市地域福祉活動計画」を三浦市社会福祉協議会はこのほど策定した。従来のような文字ばかりの計画書ではなく、課題や問題を物語にしたページを組み込み、「分かりやすく伝える」に重点を置いた計画書となっている。
同協議会の川崎喜正会長と職員は1日、市役所を訪れ、吉田英男市長に計画書を手渡した。吉田市長は「物語形式にするのは良いアイデア。多くの市民に見てもらいたい」と評価した。
同計画は、市が策定する「三浦市地域福祉計画」と連動しており、市民の生活ニーズをもとにして計画が策定されているところは共通している。違いは、行政サービスとしての地域計画である市の計画に対して、行政サービスでは困難なことについて、市民が主体となって暮らしやすい福祉の地域づくりを目指すための指針として作られたところ。
策定にあたり職員は、市内で活動する障がい者団体や育児サークル、企業、老人クラブ、地区会、住民有志の集まりなど42の団体等からの聞き取りや住民懇談会を開催し、抱える問題や課題の聞き取り調査を実施した。その聞き取りから得た生活や子育て、福祉教育、防災等の課題を挙げ、解決までのプロセスをまとめた。
物語形式で紹介
多くの市民に見てもらうためにはどうしたら良いのか。同計画作成に携わった4人の若手職員は「文字ばかり並べても誰も読まない」という意見から、一組の夫婦が困難を乗り越えて成長していくさまを、物語形式にし聞き取り等で得た課題を紹介することにした。
題名は「ミウの物語」。若い夫婦に子ども(ミウ)が誕生、その後子どもの障がいが発覚、兄弟の誕生、障がい者支援サービスの利用、防災対策、父親のリストラ、祖父の介護など誰もがどこかで経験するであろう出来事を、イラストを交えて紹介。場面ごとに解決に向けた事業計画が記されている。作成にあたったチームリーダーの杉崎悠子さんは「読んだ人が、自らの地域を見つめ、社会のために行動するきっかけになれば」と話している。
計画書は同社協のほか、地域福祉センター、三浦海岸駅前の「はにかみ屋」に置かれているほか、初声・南下浦市民センターにも置かれる予定。
|
|
|
|
|
|